よっしー 言葉

『造詣が深い』の使い方・読み方について説明します

投稿日:


こんにちは^ ^

突然ですが、あなたは


造詣が深い


の意味が分かりますか?

私は仕事が接客業なのですが、この度とあるご年配の方と話した際に赤っ恥をかくことがありました。

ご年配の方は難しい表現や言葉に詳しくて何気なく使うので困ることがあります。

もしかしたら私が無知すぎるのかもしれませんが(笑)


でも、日本人なのに日本語で知らないことってよくありますよね?

そんなわけで、今回は私が困ることになった『造詣が深い』について調べてみましたので良かったらお付き合い下さい。

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『造詣が深い』の使い方


まず、どういう意味なのか簡単な結論から言うと、


ある分野の物事に幅広く、さらに深く知識がある


という意味があります。

すごーく噛み砕くと、【めっちゃ詳しい】ってことですね!

でも、普段の生活では使ったり、耳にしたりはそんなにしませんよね?

じゃあ、どういった時に使うのか?ですが、実は使い方は限定的で【学問・芸術・技術】について語るときにのみ使われる表現方法になります。


1つ例文を出してみます。


彼は歌舞伎や落語について造詣が深い


つまり、幅広く深く理解している人(事)に尊敬的な意味と重みを伝える表現方法なんですね。

最上級の褒め言葉とも言えるかもしれません。



造詣の読み方


ぞうけい』と読みます。

よくある間違え方(誤読)としては『ぞうし』です。


『詣』という漢字は、訓読みで『もうで』と読む機会はあっても、音読みで『けい』と読んだり使ったりする機会は多くありません。

そのため、右側の『旨』という部分のイメージから『し』と捉えてしまい、起きる間違え方のようです。


気をつけましょうね。

あーホント、日本語って難しいですね^ ^;



造詣の由来(語源)は?


造詣の「造」は、「ある所まで届く」「いたる」の意味を表す。 「詣」も「高い所まで行き着く」「いたる」の意味がある。 この二字を組み合わせた「造詣」は、「ある所に達する」の意味から、学問や技芸が高い水準に達していることを表すようになった。

(引用:語源由来辞典_http://gogen-allguide.com/so/zoukeigafukai.html)


一番分かりやすく書いてあったのを拝借させて頂きました。

『いつから』や始まりなどは色々調べてみましたが、はっきり分かるものはありませんでした。

お役に立てず、申し訳ありません。



『造詣が深い』は重複語(二重表現)?


読み方と同じく、これも勘違いしがちなのが『造詣が深い』が重複語(二重表現)ではないのか?ということです。

確かに、元々は『造詣』だけでも物事に【深く】達していることを意味するのですが、現代では『造詣』を『ある分野の知識や理解』という性質だけの捉え方も根付いてしまっているため、『深い』をつける表現が一般的に使われます。


よって、【重複語(二重表現)ではない】が現代では正解です。

ただ、個人的にはこういう例外があると覚えにくさを感じて、より日本語を難しくさせてるなあと思ってしまいます(笑)

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『造詣がある』・『造詣がない』の表現方法は成立する?


次に『造詣がある』『造詣がない』と言った表現方法は正しいのか?という問題です。

これも上で説明したように、『造詣』にはある分野の知識や理解という性質だけの捉え方もあるため、『造詣がある』・『造詣がない』という文章も成立します



『造詣が浅い』の表現方法は成立する?


さて、次の『造詣が浅い』は文章として成立するのでしょうか?

一見、『造詣が深い』の反対なだけなので成立しそうに思えますが、そもそも『造詣』に【深い】意味が入っていることが文章として無視できないため、『造詣が浅い』は【成立しません!

これも注意が必要でしょう。

もしあえて造詣を用いて、浅いことを表現したいなら


『造詣が少しだけある』

『造詣が深いわけではない』


などのような言い回しは可能ですので、使い分けをしてください。



造詣を使った例文



『彼は歌舞伎や落語について造詣が深い』

『彼女は日本人なのに、歌舞伎や落語における造詣の浅薄さが恥ずかしい』

『この病院の先生は、東洋医学について造詣が深い』

『この病院の先生は、東洋医学についても造詣がある』

『彼女の中国語の造詣は、中国人も一目を置くほどである』

『私は日本人にも関わらず、アメリカ人の彼女よりも日本について造詣がない』



応用編:『造詣が深い』の敬語


『造詣が深い』という言葉は上でも言ったように最上級の褒め言葉とも言えます。

そうすると、上司や取引先など目上の方や気を使わなければならない相手に対して使うことが想定されますよね?

では、『造詣が深い』を敬語使いするとどうなるのでしょうか?

以下、例文です。



『部長はゴルフについて造詣が深く【】いらっしゃる』

『○○様は、我が社の製品に対して造詣が【おあり】になられていて恐縮です』

以上のように『造詣が深い』『造詣がある』の後に続く文章を敬語(尊敬語)で使うとスマートです。



造詣の類語(精通・通暁との違い)


造詣の類語のご紹介も合わせてします。


精通・・・広い意味で物事に詳しいこと。

通暁・・・その分野に関して、隅々まで非常に詳しく知ること。

通暁には日中から暁を通して徹夜する(勉強する)という別の意味があり、そこからきています。


強いて幅広さ・深さでの優劣をつけるなら

造詣>通暁>精通

といった捉え方になります。



造詣の対義語


実は、これといった【二字熟語】などでの対義語はありません

よく『知識がない』などと言われますが、正確な対義語の位置付けにはならないのではないかと思われます。



あとがき


以上、【『造詣が深い』の使い方・読み方について説明します】でした。

造詣について詳しく調べて記してみましたが、いかがでしたか?

少しでもあなたの理解に繋がっていれば私としては幸いです。

最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。

written by よっしー

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