「小一時間」と言われたとき、あなたは何分を想像しますか?
30分?それとも50分?
ちょっと間違いやすいこの「小一時間」という言葉。
意味をくわしく解説します。
最初に結論からいきます。
小一時間は55分くらいのことです。
くわしく説明していきますね。
goo辞書で『小』の意味を調べてみると以下のようにでてきます。
[接頭]
1 名詞に付いて、小さい、細かい、などの意を表す。「小馬」「小石」
2 名詞に付いて、わずかな、少しの、などの意を表す。「小雨」「小降り」
3 数量を表す名詞や数詞に付いて、わずかに及ばないが、その数量に近いことを表す。ほぼ。だいたい。約。「小一時間」「小半時 (はんとき) 」
4 動詞・形容詞・形容動詞などに付いて、すこし、なんとなく、などの意を表す。「小ざっぱりしたなり」「小高い」「小ぎれい」
5 名詞や用言などに付いて、軽んじたり、ややばかにしたりするような意を表す。「小せがれ」「小利口」「小ざかしい」
(引用元URL:http://dictionary.goo.ne.jp/jn/71114/meaning/m0u/)
小一時間の『小』は3の意味です。
そこだけ抜き出します。
3 数量を表す名詞や数詞に付いて、わずかに及ばないが、その数量に近いことを表す。ほぼ。だいたい。約。「小一時間」「小半時 (はんとき) 」
ここの使用例に「小一時間」の文字がありますね。
わずかに及ばないが、近いということで55分くらいですね。
感覚的な問題ですが、僕は50~59分くらいなら小一時間ではないかと思います。
1時間弱とほとんど同じ意味ですね。
小一時間という言葉を使うと、間違いが起こる場合があります。
小一時間=30分として使っている人もいるからです。
江戸時代の話になりますが、説明していきますね。
江戸時代に使っていた時間の単位は『1時間』ではなく、『一刻(いっこく、いっとき)』です。
「日の出から日没まで」と「日没から日の出まで」をそれぞれ6つに分け、1日を12に分けていました。
季節によって異なりますが、ざっくりと以下のようになります。
一刻=約2時間
半刻(はんとき)=約1時間
小半刻(こはんとき)=約30分
半刻=1時間、小半刻=30分です。
これで『小=半分』というイメージが定着したのでしょう。
1時間という単位に変わってからも、そのイメージのまま昔の人は使っていたみたいです。
小は半分だから、小一時間=30分だろうという考えですね。
専門家ではないので、100%誤用かと言われると自信はありません。
ただ現代では『小一時間=50~59分』という認識でまず大丈夫でしょう。
とはいえ、ややこしい言葉です。
すれ違いたくない時は、具体的に「50分くらい」など数字を出した方がいいかもしれませんね。
以上、『小一時間とは何分?意味をくわしく説明します。』でした。
ではでは、今回はこの辺で。
written by nishi-nishi