「風の噂」という表現、よく聞きますよね。
でも実は、「風の噂」という表現は誤用なんです。
正しい使い方は「風の便り」。
くわしく解説します。
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最初に結論
最初に結論を書いておきます。
・「風の噂」は誤用
・正しい使い方は「風の便り」
・「噂=風の便り」が混ざって「風の噂」に!
・「風の噂」が100%間違いかどうかは微妙
・正しい使い方は「風の便り」
・「噂=風の便り」が混ざって「風の噂」に!
・「風の噂」が100%間違いかどうかは微妙
一つずつ解説していきますね。
風の噂は誤用!?
ネットやSNSで調べてみると
『風の噂で聞いたんですけど』
『あくまで風の噂です』
みたいな表現をたくさん見ることができます。
というか私もふつうに使っていました(笑)
ふと気になって辞書検索してみました。
ところが辞書には掲載されていません。
さらに調べてみると「風の噂」という表現が誤用であることが分かりました。
正しい使い方は「風の便り」
「風の噂」は誤用で、正しい使い方は「風の便り(かぜのたより)」でした。
デジタル大辞泉(小学館)から意味を引用します。
かぜ‐の‐たより【風の便り】の意味
1 どこからともなく伝わってくるうわさ。風聞。「風の便りに聞く」
2 吹く風が伝えるもの。風の使い。
「花の香を―にたぐへてぞ鶯 (うぐひす) 誘ふしるべにはやる」〈古今・春上〉
3 ふとした折。
「如何なる―にか、此の君に見え初められ参らせ給ひしより此の方」〈義経記・七〉
出所がはっきりしない噂のことを「風の便り」というそうです。
「風の噂」の語源はなに?
さきほど「噂=風の便り」だということを説明しました。
風の噂の語源もここにありました。
「噂=風の便り」
↓ 合体!
「風の噂」
↓ 合体!
「風の噂」
ってことみたいです。
出所がはっきりしていないことと風のイメージが一致してしまったのが原因でしょうか?
風の噂って響き自体はお洒落ですよね。
完全に間違いとは言えない「風の噂」。小説タイトルにも
誤用として紹介した「風の噂」ですが、世間的にはかなり広まっています。
完全に100%間違いかと言われると微妙なところです。
言葉は変わっていくものですしね。
渡辺淳一さんも『風の噂』という小説を出しています。
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ちなみにわたしはこの小説を読んでいません。
どういう意図で『風の噂』というタイトルにしたのか気になりますよね。
まとめ
最初にも書きましたが、もう一度まとめです。
・「風の噂」は誤用
・正しい使い方は「風の便り」
・「噂=風の便り」が混ざって「風の噂」に!
・「風の噂」が100%間違いかどうかは微妙
・正しい使い方は「風の便り」
・「噂=風の便り」が混ざって「風の噂」に!
・「風の噂」が100%間違いかどうかは微妙
以上『風の噂は誤用!?正しい使い方は風の便りです』でした。
おまけ:風の噂の使い方
誤用ではあるんですが、風の噂の使い方を紹介しておきます。
風の噂の使い方は
「だれが言い出したかはっきりしないうわさ」
という意味で使っている人が多いです。
他には
「だれが言い出したかはっきりさせたくないうわさ」
という意味で使っているパターンもあります。
「特定の人物が発信源ではなく、風がうわさしてたよ」ってニュアンスですね。
日本には「はっきりさせずにボカしておく」文化がありますよね。
その文化と「風の噂」の相性が良いので、これだけ広まったんだと思います。
白黒はっきりつけるのもいいですけど、曖昧なものを曖昧なまま楽しめるのもいいですよね。
では。
written by nishi-nishi
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