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風の噂は誤用!?正しい使い方は風の便りです

投稿日:2018年3月21日 更新日:


「風の噂」という表現、よく聞きますよね。

でも実は、「風の噂」という表現は誤用なんです。


正しい使い方は「風の便り」。

くわしく解説します。

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最初に結論


最初に結論を書いておきます。

・「風の噂」は誤用

・正しい使い方は「風の便り」

・「噂=風の便り」が混ざって「風の噂」に!

・「風の噂」が100%間違いかどうかは微妙

一つずつ解説していきますね。


風の噂は誤用!?


ネットやSNSで調べてみると


『風の噂で聞いたんですけど』

『あくまで風の噂です』



みたいな表現をたくさん見ることができます。

というか私もふつうに使っていました(笑)


ふと気になって辞書検索してみました。

ところが辞書には掲載されていません。


さらに調べてみると「風の噂」という表現が誤用であることが分かりました。



正しい使い方は「風の便り」


「風の噂」は誤用で、正しい使い方は「風の便り(かぜのたより)」でした。

デジタル大辞泉(小学館)から意味を引用します。

かぜ‐の‐たより【風の便り】の意味

1 どこからともなく伝わってくるうわさ。風聞。「風の便りに聞く」

2 吹く風が伝えるもの。風の使い。

「花の香を―にたぐへてぞ鶯 (うぐひす) 誘ふしるべにはやる」〈古今・春上〉

3 ふとした折。

「如何なる―にか、此の君に見え初められ参らせ給ひしより此の方」〈義経記・七〉


出所がはっきりしない噂のことを「風の便り」というそうです。



「風の噂」の語源はなに?


さきほど「噂=風の便り」だということを説明しました。

風の噂の語源もここにありました。


「噂=風の便り」

↓ 合体!

「風の噂」


ってことみたいです。


出所がはっきりしていないことと風のイメージが一致してしまったのが原因でしょうか?

風の噂って響き自体はお洒落ですよね。


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完全に間違いとは言えない「風の噂」。小説タイトルにも


誤用として紹介した「風の噂」ですが、世間的にはかなり広まっています。

完全に100%間違いかと言われると微妙なところです。

言葉は変わっていくものですしね。


渡辺淳一さんも『風の噂』という小説を出しています。

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ちなみにわたしはこの小説を読んでいません。

どういう意図で『風の噂』というタイトルにしたのか気になりますよね。



まとめ


最初にも書きましたが、もう一度まとめです。

・「風の噂」は誤用

・正しい使い方は「風の便り」

・「噂=風の便り」が混ざって「風の噂」に!

・「風の噂」が100%間違いかどうかは微妙


以上『風の噂は誤用!?正しい使い方は風の便りです』でした。



おまけ:風の噂の使い方


誤用ではあるんですが、風の噂の使い方を紹介しておきます。


風の噂の使い方は

だれが言い出したかはっきりしないうわさ

という意味で使っている人が多いです。


他には

だれが言い出したかはっきりさせたくないうわさ

という意味で使っているパターンもあります。


「特定の人物が発信源ではなく、風がうわさしてたよ」ってニュアンスですね。



日本には「はっきりさせずにボカしておく」文化がありますよね。

その文化と「風の噂」の相性が良いので、これだけ広まったんだと思います。

白黒はっきりつけるのもいいですけど、曖昧なものを曖昧なまま楽しめるのもいいですよね。

では。

written by nishi-nishi

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